私の好きなアニソン10選(7)

「ビッグX 」~「ビッグX」(1964~5)


「ビッグX 」~「ビッグX」(1964~5)
作詞:谷川俊太郎、作曲:富田勲、歌:上高田少年合唱団(上高田小学校)
「ビッグX」は手塚治虫(1928~89)原作によるアニメ作品です。ナチスの研究によって生まれた薬品を使って、巨大化する主人公と、ネオナチ組織の闘いです、ってそんな話やったんや!今回改めて調べて少々驚きました。谷川俊太郎は(1931~)は著名な詩人で、「鉄腕アトム」(1963~6)の主題歌の作詞もしています、冨田勲(1932~2016)は著名な作曲家、上高田少年合唱団(1948~75)は東京で活動していた児童合唱団です。
薬品を注入して巨大化するって、今から考えたら薬品依存で中毒にならないか心配な内容でしたが、当時はそのように考えることもなく、カッコイイ作品として観ていました。勇壮な曲です。

「ワンダースリー」~「W3」(1965~6)


作詞:北川幸比古、作曲:宇野誠一郎、歌:ボーカル・ショップ、白石冬美、近石真介、小島康男
「ワンダースリー(W3)」は手塚治虫原作によるアニメ作品です。無意味な戦争を繰り返す地球に憂慮する銀河連盟は、W3と呼ばれる工作員を地球に派遣します。彼らは動物の姿を借りて地球を調査し、もし今後もこのような状態が続くようであれば、反陽子爆弾で地球を消滅させることになりました(ちょっと「〇ン〇ルト〇マン」みたいやなあ)。当初は地球に対して嫌悪感を持っていた調査員でしたが、地球人との触れ合いの中で、考えを改めていくのでした。いやあこれもなかなかよくできた話やなあ。改めて手塚治虫の先駆性を知りました。北川幸比古(1930~2004)は児童文学作家、宇野誠一郎(1927~2011)は著名な作曲家、ボーカルショップ(1960代)はコーラスグループ、白石冬美(1936~2019)、近石真介(1931~2022)、小島康男(生年不明)は本作品の声優です。
音楽も含めてかなりおしゃれな作品の印象がありました。主題歌もアップテンポの素敵な曲でした。

「冒険ガボテン島」~「冒険ガボテン島」(1967)


作詞:吉永淳一、作曲・編曲:山下毅雄、歌:ボーカル・ショップ、杉山佳寿子 、野沢雅子、太田淑子、伊藤牧子、北川智恵子、東美江、西尾徳
「冒険ガボテン島」はSF作家の豊田有恒(1938~)、マンガ家の久松文雄(1943~2021)原作によ冒険アドヴェンチャーアニメです。遊園地で遊んでいた子どもたちが、潜水艇の中で取っ組み合いのケンカをしたら、潜水艇のスイッチが入り動き出します。途中潜水艇が嵐のため破損し、無人島に流れ着きます。子どもたちは無人島を「ガボテン島」と名付け、生き延びるためのサバイバルを送ることになります。
おそらく「十五少年漂流記」(1988)の影響を受けていると思われる内容ですが、最初はケンカしていた子どもたちが、サバイバルを行う中で次第に友情を育むという、「劇場版ドラえもん」シリーズにもつながる、王道的な内容のアニメでした。作品以上にその軽快な主題歌で印象に残っている作品です。
吉永淳一は詳細不明、山下毅雄(1930~2005)は著名な作曲家、ボーカル・ショップは上記記載、杉山佳寿子 (1947~)・野沢雅子(1936~)・太田淑子(1932~2021)・伊藤牧子(1937~)・北川智恵子(1933~)・東美江(1941~)・西尾徳(1939~2005)は作品の声優です。アップテンポのにぎやかで楽しい曲です。

「ピッカリ・ビーのうた」~「かみなり坊やピッカリ・ビー」(1967~8)


作詞:ピッカリ・ビー・グループ、作曲:萩原哲晶、歌:天地総子、ボン・くーる
「かみなり坊やピッカリ・ビー」はマンガ家ムロタニ ツネ象(1934~2021)原作によるギャグアニメです。空から降りてきたかみなりの子ピッカリ・ビーが、雨雲に乗ったり、
豪雨を降らせたり、相手にあたるとおへそに花が咲くピッカリ光線を使い、人間のともだちと遊んだり、悪い人間を懲らしめるなどして、地上での生活を楽しむ内容です。これに先行したアニメ「おそ松くん」(1966~7)が高視聴率にも関わらず、内容がこどもの親から内容を問題視され、続く作品は健全な内容を求められ作られた作品です。小学生低学年ぐらいの子どもを想定した内容で、ケンカしててもおへそに花を咲かせると、笑ってケンカが出来なくなるという、平和でほのぼのした内容でした。
ピッカリ・ビー・グループは詳細不明、萩原哲晶(1925~84)クレージーキャッツ(1955~93)の曲を手掛けた著名な作曲家、天地総子(1941~2019)は著名なタレント、ボン・くーるは詳細不明です。気持ちがワクワクする楽しい曲です。

「ピュンピュン丸の歌」~「ピュンピュン丸」(1967~70)


作詞:つのだじろう、作曲:小川寛興、歌:財津一郎
「ピュンピュン丸」はマンガ家つのだじろう(1936~)原作によるギャグアニメです。「なんでも相談事務所」に勤める忍者ピュンピュン丸と弟のチビ丸が、様々なトラブルを解決をする物語です。忍者や侍のいる時代設定ですが、近代兵器・怪獣・サイボーグが登場する不思議な世界です。ひたすらギャグに徹した内容で、今では多少問題のある表現も出てくる、ザ・昭和アニメです。
つのだじろうは上記、小川寛興(1925~2017)は「仮面の忍者赤影」(1967)の音楽も書いている著名な作曲家、財津一郎は(1934~)は有名なコメディアンです。かなり変な楽しい曲です。
歌を歌っているの財津一郎はコメディアンですが、この時代は芸人がTVアニメの歌を歌ったり、声優を務めることがよくありました。三遊亭圓歌(1932~2017)、関敬六(1928~2006)、立川談志(1935~2011)、牧伸二(1934~2013)、南利明(1924~95)、由利徹(1921~99)、ルーキー新一(1935~80)、などが代表的な人たちです。自分のギャグをアドリブで入れることも多く、筆者は子どもの頃、とても楽しんで観ていました。近年はTVアニメで芸人が務めるケースは少なくなりましたが、ディズニー作品などの劇場版アニメでは活躍している人が多いです。

「キャプテン・ハーロック」~「宇宙海賊キャプテンハーロック」(1978~9)


作詞:保富康午、作曲:平尾昌晃、歌:水木一郎
「宇宙海賊キャプテンハーロック」は松本零士(1938~)原作によるSFアニメです。
西暦2900年代、長く続く平和によって地球は腐敗した格差社会になっていました。その中で自由を求めて権力に抗うキャプテン・ハーロックと宇宙戦艦アルカディアの乗組員たちがいました。ある時外宇宙から謎の生物「マゾーン」が地球に侵略を開始します。腐敗した地球政府はマゾーンと戦おうとせず、ハーロックたちは自分たちだけでマゾーンと闘おうとします。
筆者はかなり以前から松本零士の作品をよく読んで(観て)いました。ひとつはメカの描き方がリアルなことと、ロボットアニメ全盛期に、戦艦や航空機と言ったリアルの武器で闘うところに魅力を感じていました。
ヒット作となった「宇宙戦艦ヤマト」(1974)はプロデューサーの意向が強く、若干松本零士らしさが薄れていましたが、この作品は松本零士らしさが全開でした。原作マンガは未だに完結していませんが、アニメは独自の展開をして、かなり平和的な終わり方になっています。松本零士の作品は、愛や勇気や友情を高らかに詠うので、正直少し気恥ずかしいところもあるのですが、筆者も年齢と共にあまりその点が気にならなくなり、新しい作品が出たら結構観ています。
保富康午(1930~84)は「大きな古時計」訳したことでも有名な作詞家、平尾昌晃(1937~2017)は著名な作曲家、水木一郎(1948~2022)アニキは神シンガーです。勇壮でスケールの大きな曲です。
*本稿を書いた直後に松本零士さんの訃報が発表されました。享年85歳でした。たくさんの夢をありがとうございました。ゆっくりお休みください。

「冥途の子守唄」~「アキバ冥途戦争」(2022)


作詞・作曲:磯崎健史、歌:佐藤利奈
「アキバ冥途戦争」はオリジナルアニメ作品です。
1999年秋葉原ではメイド喫茶が乱立してお互い同士競い合っていました。しかも裏の世界では、ライバル店を叩き潰すために平気で暴力を使い、度々死人も出る暴力団まがいの抗争を行っていました。登場人物はそれぞれの闇を背負っている存在でした。そしてある有名店の店長の惨殺がきっかけとなり、血で血を争う全面戦争に雪崩れ込んでいきます。
というムチャクチャな内容です。現実の歴史では1999年時点ではまだメイド喫茶は誕生しておらず、あくまでパラレル世界での物語です。
筆者はなんとなく観始めたのですが、実録やくざものを彷彿とさせる内容で、しかもあくまでメイドのスタイルをしたうえで、殺し合いを続けます。かなり重要な人物があっさり亡くなるなどかなり殺伐とした展開です。しかし観ているとどんどん癖になる内容で、最終回まで観てしまいました。ラストは「そうくるか」と思わせる素敵な終わり方でした。
まあかなり観る人を選ぶ内容ですが、残酷描写に耐性のある方にはかなり見応えのある作品です。
ここで紹介する曲はエンディングテーマです。磯崎健史(1974~)はロック系ミュージシャン、佐藤利奈(1981~)は本作の声優です。ずばり昭和演歌の名曲(!)です。

「ALIVE」~「リコリス・リコイル」(2022)


作詞・作曲:重永亮介、歌:ClariS
「リコリス・リコイル」はオリジナルアニメ作品です。
日本の治安を維持している公的組織「DA」と、テロリストとの闘いを描いた作品です。DAに所属する「リコリス」は孤児の少女を、子どものころから教育して、暗殺者に仕立て上げられたものです。なのでDAの存在は秘密にされています。
物語はふたりのリコリスを中心に展開し、闘う中で紡がれるふたりの友情が描かれます。特異な設定の作品で、そのことが評判を呼びヒット作品となり、続編の制作が発表されました。筆者もリアルタイムでは観ておらず、再放送を一気に観てその内容に惹かれました。
殺人の描写はかなり残酷で。若干観る人を選ぶと思いますが、一方で少女同士の関係性が、かなり王道の展開なので、かなり楽しめる内容です。
重永亮介(1987~)はポップス系の作曲家、ClariS(2009~)は女性ふたりの音楽ユニット(メンバーの詳細は非公開、ただ長年仮面をつけて顔を隠して活動を行っていたが、2017年から素顔を出して活動)です。軽快で明るい曲です。

「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ feat. 花譜, ツミキ」~「うる星やつら」(2022~)


作詞・作曲:ツミキ、歌:花譜
「うる星やつら」はマンガ家高橋留美子(1957~)原作(1978)によるアニメ作品です。
最初にアニメ作品が作られたのは1981年で、それ以降映画、OVA、ゲームなどが作られ、一大ヒットコンテンツになりました。今回の作品は2022年に声優陣を一新して作られたものです。
最初に少し身も蓋もない話をすると、筆者はあまり原作アニメ共々あまり好きではありませんでした。ただ高橋作品が嫌いなわけではなく、「めぞん一刻」(1980~7)「犬夜叉」(1996~2008)「人魚」シリーズ(1984~)などはかなり好きな作品です。特に「めぞん一刻」は連載時、現実の時間進行に伴って時間が進行しており、主人公の五代くんと、筆者の人生がかなりの点でシンクロしており(大学、進学、恋愛、等)、大げさに言えば五代くんの幸せを祈るような気持ちで読んでいました。「うる星やつら」に関してはどこが嫌いという訳でもないのですが、多分ガチャガチャした感じがあまり好きになれなかったのだと思います。
そういうこともあって、今回の新作アニメも最初はあまり観る気はなかったのですが、推しの声優さんが複数出ていたので観ることにしました。前作よりより原作に忠実な内容に作られているらしく、前作のオリジナルアニメキャラが出ていないことに納得しました。観始めると前作と比べて作画や色彩がきれいで、またガチャガチャしているところは変わりないのですが、もう少しすっきりした展開になっていました。旧作のファンには昔の方が良かったという方もいますが、あまり前作に思い入れがなかったぶん、筆者はこちらの方が面白く思いました。同時にアニメの技術が40年あまり年月で、かなり進化したのだと改めて感じました。
この曲はエンディングテーマで、ツミキ(1997~)はボカロP・シンガーソングライター、花譜(生年不明)はヴァーチャルシンガーソングライターです。いかにも今風のポップで軽快な曲です。

「LOVE CRAZY」~「イジらないで、長瀞さん 2nd Attack」(2023)


作詞:ヨシダタクミ、作曲:KoTa。、歌:上坂すみれ
「イジらないで、長瀞さん 2nd Attack」はマンガ家ナナシ(詳細不明)原作によるアニメ作品で、2021に放送されたアニメ作品の第2シーズンです。
高校を舞台に、長瀞さん(女性)がセンパイ(男性)をただただ「イジる」話ですが、話が進むにつれて、ふたりの間にほのかな恋愛感情が生まれてきます。そのふたりを「生暖かい」目で見守る、長瀞さんの友人や、長瀞さん家族や、センパイのセンパイが織りなす、ドタバタラブコメディーです。
男子校に通っていた筆者にとって、こういう共学の高校を舞台にした作品はファンタジーに近い存在で、「あるある」より「そうなんや」と思うことの多い内容でした。描かれるふたりの関係性がとても微妙で、しばしば暴走してしまう長瀞さんですが、結果自分の行動に驚いてしまい、テンパってしまうというのがお約束です。
ヨシダタクミは(男性・生年不明)はシンガーソングライター、KoTa(詳細不明)はアニメを中心に活躍する作曲家、毎度おなじみ上坂すみれ(1991~)さんは声優で、長瀞さんの声を務めています。なかなかポップな楽しい曲です。

番外「エイサイハラマスコイ踊り」~「ポプテピピック」(2014~5)


作詞・作曲: 不明、歌:水樹奈々
「ポプテピピック」はマンガ家大川ぶくぶ(1986~)原作のクソアニメです(自ら仰ってられるので)。内容はただただクソアニメです。また各話毎に主人公の声優が変わることで話題を呼びました。
「エイサイハラマスコイ踊り」は作中でたびたび踊られる意味不明のダンス(?)で、複数の声優が歌っていましたが、筆者の一番好きな水樹奈々(1980~)様のものを紹介します。こぶしが効いてなかなか良い感じです。

財津一郎さん
【画像引用 NEW SEE】

ブログランキング・にほんブログ村へ
local_offerevent_note 2023年2月28日
  • スピノザ

    フィットボクシングでダイエットしてます