世界の年末年始を紹介

 

前回、世界のクリスマスの過ごし方について紹介しました。クリスマスの後は年末年始に入ります。日本では大掃除をして、正月飾りを家に飾って、正月料理で新年をお祝いしますが、世界ではどのように年末年始を過ごすのでしょうか。今回は、世界の年末年始の過ごし方について掲載します。

 

〇アメリカ

アメリカでは、大晦日のことを「ニュー・イヤーズ・イブ」と呼びます。会社は休みです。お店は、営業時間は短いですが開いています。アメリカでは、年末ではなく、春に大掃除をする習慣があります。様々な都市でカウントダウンパーティーが開催されます。特に有名なのが、ニューヨークのタイムズスクエアです。カウントダウンパーティーの数時間前には、身動きが取れないほど大勢の人が集まるそうです。タイムズスクエアのカウントダウンパーティーはアメリカ全土で中継されますが、アメリカは国内でも時差があるので、州によっては中継が録画になることもあります。1月1日の元日は、アメリカでも祝日です。1月2日から、日常生活に戻ります。日本のように、新年をゆっくり過ごすことはあまりないようです。

☆タイムズスクエアのカウントダウンの様子

【画像引用 travel note タイムズスクエア(ニューヨーク)のカウントダウン!年越しイベントを紹介】

 

〇ドイツ

ドイツでは大晦日を「シルベスター」と呼びます。どちらかといえば物静かなイメージがあるドイツ人ですが、大晦日から元日にかけては、パーティーをして、花火を打ち上げて騒ぎます。ドイツでは、中世の頃から、「大きな音は悪霊を追い払う」と言い伝えられているからです。パーティーでは、「シルベスター・ボウレ」と呼ばれるアルコールをジュースで割って、刻んだフルーツを入れた飲み物とチーズ料理が定番メニューです。シルベスター・ボウレは、アルコールなしでも作れます。また、1969年からは、首相の新年のスピーチのテレビ放送も定番になっています。ドイツもアメリカと同じように、1月1日の元日が祝日で、1月2日からは日常生活に戻ります。クリスマスから盛り上がって、新年が明けたらまた静かに暮らすようです。

☆シルベスター・ボウレ

【画像引用 gutekueche.ch】

 

〇ギリシア

ギリシアでは、大晦日には夜中にお出かけをします。ごちそうを食べながらカウントダウンをしたり、生演奏を聞いたりするためです。新年を迎えると、ヴァシロピタと呼ばれるケーキを切り分けて食べます。このケーキは家庭や店舗によって、菓子パンのようだったり、アーモンドやオレンジの風味のパウンドケーキのようだったりします。表面に新しい年号をチョコレートなどで書くこともあるようです。ヴァシロピタの中には、「ラッキーコイン」と呼ばれるアルミホイルに包まれたコインが入っており、コインが当った人には新年の一年間は幸運が訪れるといわれています。初詣でおみくじを引いたことがある方もいらっしゃるとおもいますが、ギリシアでも1年の運勢を占う習慣があるようです。また、職場でも新年の仕事始めにヴァシロピタを切り分けて食べる習慣があります。日本でお節料理やお雑煮を食べることがお正月の風物詩のように、ギリシアでも新年はヴァシロピタを食べることが風物詩となっているようです。

☆ヴァジロピタ

【画像引用 オリーブオイルをひとまわし 世界の年越し ギリシャのヴァジロピタってどんな食べ物?】

 

〇ブラジル

ブラジルでは、大晦日はお祭り騒ぎです。街の中心部にはライヴステージが設置され、歌や踊りを楽しみます。12時を過ぎて、1月1日になると、様々な場所で花火が打ち上げられます。日本では、新年は華やかな色の晴れ着を着る方もいらっしゃいますが、ブラジルでは全身白い服を着ます。白が平和の色とされていて、1年を平和に過ごせるようにという願掛けのためです。年末が近づくと、服屋さんには白い服が並びます。日本とは形が違いますが、盛り上がる面と厳かな面がある部分は似ているかもしれません。

☆ブラジルの服屋さんにディスプレイされている白い服

【画像引用 世界の謎発見 ブラジル人のクリスマスと新年の過ごし方。新年には白い服を着る

 

〇シンガポール

シンガポールは12月31日から1月1日より、「春節」と呼ばれる旧正月の方が盛り上がります。シンガポールは多民族国家ですが、人口の大半がチャイニーズ系の方々であることが理由です。毎年日付が変わり、1月半ばから2月半ばの間の1日のどこかが旧正月になります。旧正月が近づくと、チャイナタウンでは、旧正月を祝う鮮やかな飾り付けがされ、正月飾りや家族や親戚への手土産のお菓子を買い求める人々で賑わいます。丁寧な細工がされた切り絵飾りが、安いものでは1シンガポールドル(約80円前後)で販売されていますので、旅の記念やお土産におススメです。華やかな大都会のイメージがあるシンガポールですが、伝統もしっかり根付いているようです。

☆旧正月の切り絵

【画像引用 地球の歩き方 シンガポール最大の祝日「旧正月」の楽しみ方ガイド】

形は違いますが、新年を祝う気持ちは世界共通のようです。いつもと違う新年を迎えたいときは、現地に行って現地の新年を体験したり、海外の新年の料理や飾り付けをお節料理や正月飾りに付け加えたり、日本風にアレンジしてみてもよいかもしれません。

 

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local_offerevent_note 2019年12月27日