#KuToo運動を知って思ったこと

ここ最近、女性の間で話題になっている運動があります。就活や職場でハイヒールやパンプスを履くことを義務付けることに反対する「#KuToo運動」です。

きっかけは、署名活動を行っている女優兼ライターの石川優実さんが、斎場でアルバイトをしている時に、5cmから7cmのハイヒールかパンプスを履くことを義務付けられ、ヒールで長時間立ち仕事を行う苦痛をtwitterで、「なんで足怪我しながら仕事しなきゃいけないんだろう、男の人はぺたんこぐつなのに。」と発信したことがきっかけで、多くの女性の共感を集め、#KuTooのハッシュタグが誕生しました。

医学界でも、長時間ヒールのある靴を履くと、腰痛や足の変形などの健康障がいをもたらす恐れがあると警告されています。そうした一種の危険行為を、会社が、業務命令の形で、女性だけに、義務付けてよいのかという声が出ていると聞きます。

この運動は、ハイヒールやパンプス、そのような靴を履くことを好む女性達を排除しようという運動ではありません。石川優実さんご本人も、テレビのインタビューなどで、「パンプス自体を否定はしていない」、「全然履いてもらいたいですし、私たちは履かない権利がほしいだけ」とおっしゃっています。

この運動は、イギリスのガーディアン紙やテレグラフ紙をはじめ、多くの海外メディアにも取り上げられています。2015年には、フランスのカンヌ国際映画祭で、映画のプレミア上映に参加しようとした女性が、かかとが低い靴を履いていたことを理由に入場を拒否されたこと、映画祭側は、レッドカーペットに参加する際には、全ての女性にハイヒールを履くことを義務付けていることが報道されています。また、2019年にはノルウェー航空が、「女性従業員に対して2センチ以上の高さのヒールを履くように求め、ヒールのない靴を履くには医師の診断書が必要」と規定していたことがイギリスで報道されました。

ここまでが、社会で報道されている「#KuToo運動」の概要です。ここからは、上記の報道と「#KuToo運動」知ったことを踏まえて、筆者が思ったことを記載します。


筆者も高いヒールの靴が苦手なため、夏場に結婚式に参加したとき、式の前に、いつも履いているサンダルからハイヒールに履き替え、式の終了後にまたサンダルに履き替えました。

筆者の経験と、石川優実さんがヒールで長時間立ち仕事を行う苦痛をツイートしていることを踏まえると、マナーは大切ですが、体に合わない靴を長時間履くのではなく、TPOに合わせて履く靴を選んだり、履き替える自由はあってもいいのではと思います。例えば、石川優実さんが勤めていた斎場や結婚式場などでは、参列者が控室で着替えるように、スタッフの方にも、準備中はフラットな靴を履き、式の前に少しヒールのある動きやすい靴に履き替える自由があってもいいのではと思います。

筆者は今現在、ヒールのある靴を長時間履く機会はありませんが、今後ヒールのある靴を履く場面はあると思います。その時に、TPOに合わせて履く靴を選んだり履き替えたりする自由があると非常に助かると思いました。

筆者個人は、女性らしい服装は好きですし、ハイヒールやパンプスを好む女性がいてもよいと思っています。筆者もスーツを着ているときや休日におしゃれ着を着て出かけるときなどはパンプスを履くことがありますし、上記のように、結婚式に参加するときにはハイヒールを履きました。しかし、ケガなどの身体的な理由でヒールのある靴が履けない女性やそのような靴を苦手とする女性がいらっしゃることも確かです。

筆者は、どんな靴を履くかは、TPOの範囲内であれば個人の自由でいいと思っています。

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「#KuToo運動」を知って、筆者が考えたのは、体に合わない靴を履くことを義務付けるのは、就活や職場だけの話だけではないということです。学校によっては、生徒が履く靴を細かく指定している学校もあります。しかし、就活をしている人や社会で働いている人と同じく、生徒もひとりひとり体に合う靴は違うと思います。TPOを考慮した、「通常は単色の靴で、体育の時間はスニーカーに履き替える。式典は、フォーマルな靴で出席する」という程度の決まりであれば、生徒たちも自分の体に合う靴を探しやすくなるのではと思います。また、TPOを考慮した上で、自分の体に合う靴の選び方を学ぶ機会になるのではと思います。

筆者は、自身の経験上、学生時代から、TPOを守った上で装いを選ぶ自由とその自由に伴う責任を学ぶことが大切だと思います。その学びが、やがて当たり前となり、違いを認める社会への第1歩になると思っています。

 

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「#KuToo」運動を「女のわがまま」で片付けてはいけないワケ

J-CAST ニュース #KuTooは「ジェンダー」か「パワハラ」か 署名運動側と厚労省の直接対話、進展は

日テレNEWS24  職場でのパンプス強要に反対の声

#KuToo: Japanese women submit anti-high heels petition

The Japanese government is wrong, high heels are never ‘necessary and appropriate’

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local_offerevent_note 2020年2月4日