保護猫カフェに行きました

近年のペットブームがコロナ禍で加熱する中、一部では安易に飼い始め、飼育放棄や多頭飼育崩壊に至る例があります。また、コロナ禍以前から保護猫への関心が高まり、保護団体から保護猫を引き取りたいという方も増えています。今回は明石にある保護猫カフェに伺い、保護猫の現状や引き取るために必要なことを「保護猫カフェ カーロ」の経営者の方と保護団体「一般社団法人 with cat」の方に伺いました。

カフェの猫たち

中に入ると2重扉になっており、最初のエリアでコロナ対策として検温と消毒をして、マスク着用で猫たちが待つエリアに入ります。料金セットでおやつを選んだ筆者に、さっそく何匹かの猫が寄ってきて、筆者と同行したスタッフさんを観察したり、匂いをかいだりしてきました。猫たちはとても人懐こく、時々猫同士で喧嘩になることもありましたが、基本それぞれが自由に振る舞っていました。「おやつはまんべんなくあげてほしい」とのことでしたが、持っているだけで寄ってくる猫、ずっとクッションの上から動かない猫などみんなそれぞれで、なかなかまんべんなくあげるのは難しかったです。カフェの中は、猫が高い場所に登れるようにすることで「ストレスを感じずにお客様と触れ合える工夫」をしているとのことでした。また、換気のために開いている窓には「猫の脱走防止の網」が張ってありました。猫の視界を邪魔せず、通りぬけできない「ほど良い空き」なので、外をゆっくり眺められるようになっていました。

カフェをはじめたきっかけについて

猫の譲渡会を開くと、子猫たちはゲージ越しに遊んだりして来場者たちとコミュニケーションを取ろうとしますが、成猫たちは来場者たちを警戒してコミュニケーションが上手くとれない傾向があるそうです。そのため、子猫の引き取りを希望する人が大半で、成猫はなかなか里親が決まらないことが多いそうです。
その経験から、「もっと成猫の良さを知ってもらいたい」と思ったことがカフェをはじめたきっかけだそうです。なので、カフェの猫たちは全て成猫です。去勢・避妊の手術ができるかどうかが成猫となる基準とのことで、生後6カ月の猫もいました。猫たちのほとんどが元野良ですが、色々な事情で飼い主が飼えなくなった猫もいるそうです。

連携から生まれた猫の保護活動

今回、お話を伺った「保護猫カフェ カーロ」さんと「一般社団法人 with   cat」さんは連携して猫の保護活動や里親探しを行っています。まずは「with cat」さんで猫を保護し、一定期間の隔離や人に慣れる練習、病気の有無の検査や去勢・避妊の手術、ワクチン接種などを得て「カーロ」さんでお客様と触れ合えるようになるということです。
「with cat」の方に猫の保護活動についてお話を伺うと、多頭飼育崩壊はかなり増えているとのことです。ニュースなどで取り上げられるようになって世間の認知と関心が広まっていますが、それ以前から多頭飼育崩壊自体はあり、ペットブームとコロナ禍で浮き彫りになってきただけだそうです。多頭飼育崩壊の要因は様々ですが、あまりに命を預かることへの責任を軽く考えすぎていることが一番の要因だとおっしゃっていました。

猫を飼う前に

猫を飼うときの注意点としては、まずは脱走防止を完璧にしてほしいとのことです。猫は迷子になると戻って来られる可能性がかなり低いからです。また、自分や家族、先住猫との相性が良い猫を探すためには、譲渡会にいるボランティアの方などに相談してほしいとの事でした。家族構成や家族の年齢、ライフスタイル、先住猫の性格を聞き、様々なアドバイスをしてくれるとのことです。

猫達と触れ合って

猫たちに癒されると同時に、貴重なお話も聞けて行ってよかったと思える場所でした。同時に、人間の身勝手で不幸になる動物が少しでも減ってほしいと思った日でもありました。人間と動物の共存について、改めて考えていきたいと思います。

 

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local_offerevent_note 2021年11月16日